monsutela’s blog

忘却録と夜の徒然なるままに

帯広美術館@銀の匙展

銀の匙という作品はどのくらい有名なのだろう。ここで「どのくらい」と問うのも不毛であるが、全国的にみて多くの方に知られている作品なのであろうか。

作品の舞台は北海道十勝。地元に近い場所が舞台であると、地元ではかなり有名な作品なのであるが、これが全国的に見ようとするとどれくらい有名かというのは想像つかない。

 

さて、そんな有名な銀の匙という作品だが、北海道十勝のとある農業高校を舞台にした漫画原作、高校生たちの農業青春ストーリーとでも言えばよいか。かく言う私自身も原作を全て読んだことはない。今回の展示会に足を運び初めて知った内容も多かった。しかし中には知らないストーリーがあるなかでも非常に楽しむことが出来た。

 

銀の匙展は特別展として東京、大阪、札幌という大都市と、帯広の4都市で行われた

原作展というものが初めてだった。漫画の原本というものも初めてみた。原本って凄い、マジックでベタを塗った跡やら、手書きのレタリングオトマトペ、トーンは以外と薄いのだとわかった。「ああ、こうやって人がペン握って書いてるんだな」って思って、原作展ってこれまで興味なかったところにその良さを知る機会にもなって良かった。

取材の写真を1ページに何枚も印刷されたものが何ページ、何冊も綺麗に保存されてるファイルが置いてあったのも印象的だ。先生がどのように資料を集めてるのかを知れたのが1番感動ものだったかもしれない。

ところどころで先生の一言コメントが貼ってある。半分くらいはネタだったかもしれない。その中に時々鋭いコメントがあるからうるっとくる。

春夏秋冬のパネルも"らし"かった。農家ではコンパネという木の板が身近な存在であるが、それを使ったパネルになっているのは芸が細かいと思うと同時に、それだけ忠実に作品に落とし込んでくれているのかと嬉しくなるのだ。